Sturm received the stares as accolades due his rank. He carefully smoothed his great, thick moustaches, which, being the ages-old symbol of the Knights, were as obsolete as his armor. He bore the trappings of the Solamnic Knights with unquestioned pride, and he had the sword-arm and the skill to defend that pride. Although people in the Inn stared, no one, after one look at the knight’s calm, cold eyes, dared snicker or make a derogatory comment.
戦記1巻p58〜
スタームはそれらの凝視を、かれの位にふさわしい栄誉であるかのように受けとめた。かれは立派な濃い口ひげをなでつけたが、そのひげも騎士団の古いならわしで、装具と同じ時代がかったものだった。かれはソラムニアの騎士の武具飾りを、見るからに誇らしげに身につけていた――そしてその誇りを守りうるだけの剣の技倆を備えていた。みんな凝視はしたものの、誰も――この騎士の沈着冷静な目をひと目見たあとでは――あえて忍び笑いや中傷の言葉をもらそうとはしなかった。
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“sword-arm and skill” 剣の技倆。単にsword-armと言うと利き腕でしたっけ。「兄さんの脳みそは利き腕の中なんだね」
Tanis looked down to see that the knight wore a splendid, if old fashioned, two-handed sword.
タニスが見下ろすと、騎士は壮麗な、大時代風とも言える両手持ちの大剣を下げていた。
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今の私が武具というものをイメージする時は、十年ばかりプレイしたファイナルファンタジー11の影響が強いです。しかして11においては、両手持ちの大剣は腰から下げるのではなく背負うもので、なおかつ真のナイトというものは片手剣と盾を装備して仲間を守ることに専念すべきであり、両手剣で大ダメージを出すことに熱中しているナイトは「内藤」と揶揄される風潮がありました。
なので二十年ぶりにドラゴンランスを再読して、騎士の中の騎士たるスタームが両手持ちの大剣を腰から下げていることに衝撃を受けました。ところ変われば品変わると言いますか。
さて、この調子で順を追っていったら何年かかっても終わりそうにないので、1巻のスタームについては次のシーンをあげて終わりにしましょう。
DRAGONS OF AUTUMN TWILIGHT p68
The code had held true for seven hundred years, but Sturm’s secret fear was that, someday, in the final battle, the code would have no answers. He knew that if that day came, Tanis would be at his side, holding the crumbling world together. For while Sturm followed the code, Tanis lived it.
戦記1巻p126
掟は七百年の間信奉されてきたが、スタームが秘かに恐れているのは、いつか最後の戦となったとき、掟にはなんの報いもないとわかるのではないかということだった。しかし、その日がきても、タニスはかれの傍にいて砕け散る世界を共に支えてくれるだろう、とスタームにはわかっていた。かれが掟に従っているのに対し、タニスはそれを体現しているのだから。
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スタームの太陽が砕けた時、タニスは傍にいることはできませんでした。しかし遥か後の混沌戦争で、まさしく世界が砕け散る危機においては、息子スティールの傍にいて支えてくれましたね。たとえ敵味方に分かれても。
次回はゴールドムーンとリヴァーウィンド語ってから、いよいよ話を進めますよ〜。
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