“Did the gods really live in this place we’re going to?”
“How should I know?” Fizban demanded irritably. ”Do I look like a god?”
戦記6巻p48
「ぼくらが行くところには本当に神々が住んでるの?」
「どうしてわしにわかる?」フィズバンはいらいらと問い返した。「わしが神様みたいに見えるか?」
Occupied in studying the kender’s map as he walked, Tanis did not see Flint collapse. He did not hear the odd note in the dwarf’ s voice, or see the spasm of pain that briefly contracted the dwarf’s face.
タニスは<ケンダー>の地図に気を取られながら歩いていたので、フリントがくずおれるのが目に入らなかった。異様な声の調子にも、痛みの発作にぴくりとひきつったその顔にも、気づかなかった。
We don’t want to leave you behind.
“Aye, lad,” Flint repeated to himself. Brushing his gnarled hand quickly across his eyes, the dwarf stood up and followed his friends.
『あんたを置き去りにしたくない』
「わかっとるよ、ぼうず」フリントはひとり繰り返した。節くれだった手ですばやく眼をぬぐうと、<老ドワーフ>は立ち上がり、友人たちのあとを追った。
“Don’t worry, lad,” Flint said gruffly, patting the half-elf on the arm. “We’ll find him.”
“I’m sorry, Tanis,” Caramon mumbled. “I was thinking about--about Raist. I--I know I shouldn’t--“
「心配するな、ぼうず」フリントが武骨な手でタニスの腕を優しく叩いた。「ベレムはきっと見つけてやる」
「すまん、タニス」キャラモンがもごもごと謝る。「おれは――おれは、レイストのことを考えてたんだ。い、いけないことだとは、わかっていたんだが――」
“How in the name of the Abyss does that blasted brother of yours work mischief when he’s not even here!”
“I’m sorry, Caramon,”
“Don’t blame yourself.”
「あの罰あたりの弟め、奈落の名において、ここにいもしないくせにどうやって災難をひきおこしてくれるんだ!」
「すまない、キャラモン」
「自分を責めなくていい」
***
あのー、ちょっとお聞きしていいでしょうか?罰あたりってどういうこと?船が鮮血海に沈んだのって、そもそも誰のせい?一人で逃げたのってそんなに悪いこと?一人でだってあれだけ体力消耗してたんですから、誰か連れて行こうとしたら間違いなく失敗して死んでたはずですよ。結局一行はみんな助かったんだから、もういいじゃないですか。
キャラモンが不注意でベレムを見失ったのもレイストのせいで、キャラモンは悪くない?それってもはやストーカーの理屈ですよ。
「おれがおまえのことしか考えられなくなったのはおまえのせいだ」
もうつきあってられません。明らかにこの頃のタニスはおかしいです。…正気に戻るためには、あんな悲しみと慰めが必要でした。
“This is it!” Fizban stated. “We’re here.”
“Not exactly the place I’d choose to live if I were a god.”
「ここじゃ!」フィズバンが宣言した。「着いたぞ」
「もしぼくが神様だったら、ここにはあんまり住みたくないなあ」
“It makes me feel so terribly sad,”
“I’m not frightened--it doesn’t seem evil, just so sorrowful! If the gods do come here, it must be to weep over the troubles of the world.”
「なんだかとっても淋しいところね」
「怖くはないの――邪悪な感じはしないけど、ただあんまり悲しそうで!もし神々が本当にここにこられるのなら、それは世界の中の不幸の数々に涙をおこぼしになるために違いないわ」
Fizban turned to regard Tika with a penetrating look and seemed about to speak, but before he could comment, Tasslehoff shouted.
フィズバンがふり返ってティカをまじまじと見つめ、そして何か言いたそうにしたが、言葉が出る前にタッスルホッフが叫んだ。
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