“I have a suggestion, my lord,”
“You have a person here, well-qualifies to take over the defense of this city--“
“You, Half-Elf?” interrupted Gilthanas with a bitter smile.
“No,”
“You, Gilthanas.”
戦記5巻 p379
「わたしに提案があります、御前」
「この都の防衛を委ねるにふさわしい適任者が、ここにおります――」
「おまえか、ハーフ・エルフ?」ギルサナスが辛辣な笑みを浮かべて遮った。
「いや」「君だ、ギルサナス」
“You’re going to Neraka, aren’t you?”
Tanis nodded, wordlessly.
「ネラーカに行くつもりなんだろう?」
タニスは無言のままうなずいた。
“I must leave,”
“Wait.”
“I--I want to tell you I’m sorry…”
「もう行かなくては」
「待て」
「ぼく――ぼくは謝りたいんだ……」
“Theros Ironfeld said once that--in all the years he had lived--he had never seen anything done out of love come to evil.”
「テロス・アイアンフェルドが以前言っていた――かれの長い人生のあいだで、愛の心からなされたことが邪悪な結果を生むのは見たことがない、と」
“We have to believe that, Tanis. What Laurana did, she did out of love. What you do now, you do out of love. Surely the gods will bless that.”
「ぼくらはそれを信じなければ、タニス。ローラナの行動は、愛からしたことだ。今おまえが取る行動も、愛からすることだ。きっと神々が祝福してくださるだろう」
“Did they bless Sturm?” Tanis asked harshly. “He loved!”
“Didn’t they? How do you know?”
「神々はスタームを祝福なさったか?」タニスは険しく訊いた。「かれは愛していたのに!」
「では、祝福なさらなかったか?どうしておまえにわかる?」
He wanted to believe. It sounded wonderful, beautiful…just like tales of dragons. As a child, he’d wanted to believe in dragons, too….
かれは信じたかった。すばらしい、美しい台詞だった……ちょうどドラゴンの物語のように。子供の頃、かれはドラゴンの存在も信じたがっていたのだ……。
Sighing, he walked away from the elflord. His hand was on the doorknob when Gilthanas spoke again.
“Farewell…brother.”
嘆息すると、かれはエルフの若君の前から歩み去った。かれの手が扉の握りにかかったとき、ギルサナスがもう一度声をかけた。
「つつがない旅を……弟よ」
***
ギルサナスのタニスに対する呼称。2巻、パックス・タルカスへの途上、一度だけ「タニス」と呼んでいます。”I swear to you, Tanis,”と。しかしすぐに「タンサラス、おまえたちの命など、こうだ」に戻っています。このとき私は、「ギルサナスは『タニス』という呼び名が、かれを信頼する人たちが使う言葉だと肌で感じているだろう」とコメントしています。
しかし今巻、立ち聞きしたキティアラの、タニスに関する会話をローラナに告げるシーンでも「タニス」と語っています。かれもローラナ同様、キティアラの言葉を額面通りに受け取っている、タニスはドラゴン軍に与しキティアラの許にいると信じているにも関わらずです。
シルヴァラへの愛はかれをそこまで変えたのでしょうか。
あとですね、一行が再会して、フリントとタッスルが交互にこれまであったことを語っていますが、タニスたちの方がこれまでの経緯を語ったって描写はないですね。何をどこまで語ったんですか、タニスちゃん。場合によってはやっぱりお義兄様が黙っていませんわよ。
さて5巻は今回で完了です。なんと「聖域の銀竜の書」で13回、「深淵の海竜の書」で12回、合わせて25回と、1巻の24回を上回ってしまいました。どこまで行くのか6巻!そして伝説、セカンド、サマフレ、ソウルズまで本当にやるのか自分?!何年かかるんでしょうね(笑)
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