2014年12月5日金曜日

戦記4巻p68〜 珍客

DRAGONS OF WINTER NIGHT p278

“A kender?”
“I’m afraid so, my lord. But don’t worry,”
“I’ve locked the silver in a drawer, and your lady wife has taken her jewelry to the cellar.”
“You’d think we were under siege!”

戦記4巻p68

「ケンダーが?」
「残念ながら、そのようで、閣下。ですが、ご心配にはおよびません」
「銀器はわたくしが引き出しにしまって鍵をかけましたし、奥方様はお身回りの宝石類を地下室へお持ちになりました」
「城攻めにでもあったような騒ぎだな!」

"Merry Yuletide to you, sirs," he said.

「冬至節おめでとう、両君」かれは言った。

“Sturm did say something about a kender. Who were the others in your party?”
“Flint the dwarf, Theros the blacksmith, Gilthanas and Laurana--“

「スタームは確かに、ケンダーがどうのこうのと言っていた。そなたの仲間にはほかにどんな者がいる?」
「ドワーフのフリントでしょ、鍛冶屋のテロスに、ギルサナスとローラナ――」

“But he never mentioned a magic-user….”

“Oh, that’s because I’m dead,”

Gunthar felt he was rapidly losing his grip on the situation.

「しかし、魔法の使い手のことは一言も聞いておらぬが……」
「ああ、そりゃ、わしが死んだからじゃよ」

 グンターは、自分が事態の把握力を急速に失っていくのを感じた。

“Why do you want to know?”

“Let it be enough for you to know that I have come seeking the orb.”

「なぜオーブを?」
「わしがオーブを探しに来た、ということを知っただけで満足しておけ」

“The dragon orb is with the gnomes.”

Fizban dropped his mug with a crash. It broke into a hundred pieces that skittering across the wooden floor.
“There, what’d I tell you?”

「ドラゴン・オーブはノーム族のもとにある」

 フィズバンが、がちゃんとマグを落とした。マグは粉々に砕けて、木の床に飛び散った。
「あーあ、だからぼく、さっきあんたに言ったでしょ?」

***

 えーっと、この時点での強さ選手権は

 グンター卿&太陽の評議長などの偉い人々<タッスル=フィズバン<ノーム族

 って把握でいいんでしょうか?フィズバンを絶句させ、のちには絶叫させ投擲機で投げ飛ばすとは、恐るべしノーム族。

 季節はYuletide、冬至節。キリスト教の行事であるクリスマスの代わりとして、ファンタジーでよく見かける言葉です。ファイナルファンタジー11だとStarlight Cerebration、星芒祭だったり。冬の盛りを明るく過ごしたくなるのはどこの世界でも共通なんでしょうか。しかして、実はキリストの誕生日は12月25日ではなく、土着の祭りとあわせて聖誕を祝うためにそういうことにしたんだとか。他の宗教もそうすれば良かったのかも知れませんね。


“Ah…” the gnome said, his eyes shining as he grasped the weapon. “Sendforamemberofthe WeaponGuild--“

「おお……」ノームは目を輝かせて、フーパックを握った。「ぶきくみあいのものをひとりよんで――」

***

 邦訳ではひらがなを並べ立てて表現しているノーム語は、原文ではひたすら空白抜きでまくしたてるのですね。竜槍ラジオドラマにも登場するとしたら、演じるのに肺活量いりそうです。

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